おくすりぽりぽり

国試や受験、薬や病気etc...一方的に発信するブログ。

はじめての傷病手当

こんにちは、ねず実です。

以前から書こうと思って目をそらしてきたトピックがありました。

それは・・・

傷病手当!

 

タイトルは最近のことっぽく書いてありますが、実際に傷病手当を受け取っていたのは1年以も前のことです。

なんで今まで書かなかったかというと、鬱の時のことを思い出してしまうから。

ねず実は前の職場を鬱で続けられなくなった時、心療内科の医師から当面の生活費のことも考えて傷病手当を受け取ることを勧められました。

その時はまだ新卒で勤め始めたばかりだったので「新卒で傷病手当をもらうなんて・・・」と躊躇っていましたが、新卒で貯金もなく実家を頼ることも難しかったため受け取ることにしました。

 

ただ会社側も傷病手当の手続きについて把握しておらず、一人で書類をそろえて手探りで色々準備をするという事態に。

さらに知識不足のせいで結果的に金銭面で損をすることになったのです。

 鬱の時にこういった面倒な手続きをするというのはけっこう辛いものです。

同じような状況の方々のお役に立てればと思い、今回記事にまとめることにしました。

 

先にお伝えしておきますが、ねず実が傷病手当申請した時の健康保険は「全国健康保険組合(以下、協会けんぽ)」です。

どこの保険かによってまた手続き変わるかもしれないので注意してくださいね。

 

目次で知りたいページへ飛べます。↓

 

 

傷病手当とは?

 まずは協会けんぽのHPから引っ張ってきた内容です。

「傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。

なお、任意継続被保険者の方は、傷病手当金は支給されません。」

つまりケガや病気(精神的なものも含む)で一時的に働けなくなった人に生活の補助としてお金を渡すよーっていう手当です。

1年以上協会けんぽに入っていれば退職後も受け取ることができますが、ねず実のように短期間しか入ってない場合はその会社に所属している期間しかもらえないため退職したらもらえません。

そして支給期間は支給開始日から1年6カ月です。

退職後にもらえるのは失業手当のほうですね。

ちなみに任意継続というのは退職後も一定期間国民健康保険に入らず会社の健康保険を継続できる制度です。

任意継続と国保は人によってどちらが得か変わります。これに関してはおまけでお話します。

傷病手当の手続きの流れ

 傷病手当の申請書は以下の4枚で構成されています。

①申請者情報(氏名・住所、手当金受け取り口座等)

②申請内容(傷病名、申請期間、障害手当金など他に受け取っているお金について等)

③事業所の証明(会社に書いてもらう)

④療養担当者の意見書(診断書とは別です。実際に働けない状態であることの証明書です。)

 

この申請書はネットでダウンロードできるのでありがたいです。

ねず実がいた会社は傷病手当の申請が初めて(そこそこ古い会社だったのだが)だったためか、③を書いてもらうのに時間がかかりました。

働けなくなる理由によってはこの③を書いてもらうのを会社に頼むのが辛いかもしれませんが、遅くなるほど生活にも影響するかもしれないのでなんとか早めに準備しましょう。

 

個人的に手続きでもっと調べればよかったと後悔しているのが④です。会社を休んでしばらく受診せずいきなり④を病院で書いてもらおうとすると結構損します。

ねず実が初診を受けたのは会社を休んで2週間弱経ってからでした。そこで病院で説明をうけたのですが、診察を受けていない期間に関しては労務不能な状態であったかが分からないため、申請できる期間は今日(初診日)からになるとのことでした。

初診日がもっと前なら書類を書いてもらう日から遡って請求もできたとのことです。

つまり会社を休む前から受診していれば支給額がもう少し上がったかも…?

まあ外出が困難な状態だったから診察遅くなったのは仕方がないと言い聞かせております。

 

実際の傷病手当スケジュール

傷病手当は日割り、つまり「1日の支給金額×支給対象日数」がもらえます。

一般的な給料は15日締めや20日締めなどありますが、傷病手当は毎月1日~末日の働いていない日数です。

実際に支給日数はどうなったのかカレンダーに書き起こしてみました。あくまでもこのカレンダーは仮のものです。混乱せぬよう。

 

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 カレンダーにあるように支給開始日前の3日間は支給されません。

傷病手当の対象になるために連続した3日間の休み(土日祝、有給休暇含む)が必要になりますが、支給対象となるのは4日目からなのです。

支給対象にならなかった期間がけっこうあったのと、会社を休んだ分この月の給料は減ったので生活は苦しかったです。

 

実際どれくらい支給されたのか

 支給額は申請書の③事業所の証明にある金額から決定されます。

会社に12カ月以上勤めていると、過去12か月間の月給の平均から算出されます。

これを標準報酬月額と呼びますが、ねず実のように12カ月未満だと平均がでないため

標準報酬月額の平均額:支給開始日が平成31年3月31日までの方→28万円
            支給開始日が平成31年4月1日以降の方→30万円

となっています。この場合ねず実は30万円ですね。

1日当たりの支給額は(標準報酬月額÷30日)×2/3

 

ねず実は6667円/日のため9日分の6万がもらえる予定でした。

そして上記のカレンダーの9日分としてもらえたのが4万ちょっと。

 

理由がわからず協会けんぽの支部へ連絡してみてわかったのは、

休職したX月分の給料は休んだことで下がっているが、地域手当と交通費は満額支給されていたためその分傷病手当が減額されたとのこと。

そこは別途報酬として計算なのね…

 

まとめると

地域手当と交通費が合計60,000/月、これを日割りにすると60,000÷30=2000円/日

1日当たりの支給額は6667-2000=4,667円/日 これが9日分なので42,003円

休職の関係で会社から振りこまれた最後の給料は雀の涙。

 

給料の内手当の割合が大きい方は気を付けてね!

 

支給期間バイトしてもいいの?

思ったより入ってきたお金が少なくて危機を感じたねず実は、学生時代やっていた派遣やクラウドソーシングで内職などをするか迷っていました(外出しようとするだけで嘔吐するくらいだからこんなこと考えずただ休んでれば良かったです・・・反省)。
 
ネットで調べると絶対ダメという声ややってみたけど問題なかったなど様々。
良くわからなかったので実際に協会けんぽの担当支部に電話してききました。
 
まず最初に言われたのが支部(県)によって支給中の労働についての扱いが違うということ。なので皆さんももし同じことを検討しているならちゃんと確認した方が良さそうです。
 
ねず実の担当支部の場合、ねず実のように精神的な問題で休職している人は、販売員やイベントバイトをした場合休職理由と矛盾が生じるためまず手当の支給は認められないということを教えていただきました。
もし手当をもらいながら働いていたことを協会けんぽが把握した場合、働きながら受け取った手当は全額返金になるそうです。(働いていることがばれなければいいというようなニュアンスのことも言っていたのでそこを突っ込んだら、ばれたら場合によって会社にも連絡いくからかえって損するよと釘を刺されました。)
 
ただ場合によっては認められることもあるようなのです。(ここはハッキリと決まっていないのか曖昧な言い方をしていました)
「認められる場合」という言葉の通り協会けんぽ側に働いたことを伝える必要があります。申請用紙に支給期間中に受け取った報酬について書くするところがあるので報酬についてはそちらに記入します。
 
ではどう行った場合に認められことがあるのかというと
  1. 会社に復帰するためのリハビリとして医師が認めた場合。
  2. 簡単な内職
の二つをお話してくれました。
「1」については、例えば人前に出るとパニックを起こしたり、動悸や涙が止まらないといったことが理由で休職をしている人が、人前に慣れるためにたまにアルバイトをするといった場合です。
「2」については曖昧でややこしい言い方をされましたが、ようは会社で働けない状態でもできる程度のお仕事という意味。例としてアンケートモニター(内職なのか・・・?)。「クラウドソーシングで一日に何本も記事を書き、お金もそれなりにもらっている」という状態だと認められなさそうですね。
 
報酬も傷病手当も1日当たりのお金で考えます。もし受け取った報酬が傷病手当の支給額より少なかった場合は、支給額から受け取った報酬を引いた差額が手当として支給されます。
報酬が傷病手当の支給額を超えた場合は、支給はなしです。さらに報酬が支給額を超えるような金額の場合「傷病手当なくても大丈夫」と判断されることがあるので注意。
 
ちなみに傷病手当金は非課税だけど、受給中に働いて得たお金は課税対象なので注意。
 
結局ねず実はどうしたかというと受給期間中は働きませんでした。
協会けんぽにこの件で電話した時、「お金が心配なのはわかるが、頑張るとかえって復帰が伸びて病状が悪化するかもしれない。」、「焦るより今はとにかく休むことが仕事だから」と説得(?)されたからです。
あの時はとにかく不安感や焦燥感に苛まれていて少しおかしかったかもしれないです。
あの協会けんぽの職員の方との電話でちゃんと休もうという気にやっとなれました。あの時の方、ありがとうございました。
 

最後に・・・

最後まで読んでいただきありがとうございました。
手続きで調べる手間が少しでも減って楽になればと思い今回の記事を書きました。
傷病手当を申請するに至った理由、人それぞれ色々あると思います。
将来への不安を抱える方もいるかと思いますが、焦りで自分を追いつめすぎないでください。
ではまた。🐀
 
 

おまけ(退職後に健康保険で損した話)

国民健康保険(以下、国保)のほうが高い・・・そう思いこんでいた時期がありました。

 

傷病手当を1回申請して受け取ったものの、復帰が考えられなかったねず実は手当を受け取った後すぐ退職しました。

会社を辞めたら国保に切り替えなくてはならない、でも国保は高いらしいと悩んでいた無知なねず実は「任意継続」の存在を知りました。

どうやら退職前に入っていた健康保険が退職後も2年間は加入し続けられるみたいなのです。

国保より会社の保険の方が安いと勝手に思いこんだねず実は迷わず任意継続することに・・・。

ねず実の失敗その① 

まず在職中の健康保険というものは保険料を会社と自分とで半分こしています。

任意継続は退職後に加入するものなのでこれが半分こではなくなります。

なので退職後は保険料が全額自己負担! その額月3万!

ねず実の失敗その②

任意継続の保険料は退職する時に月平均いくらもらっていたかで決まりますが、国保は前年度の収入を基に算出される・・・ねず実はこれが頭からすっぽ抜けていました。

ねず実は今回新卒で退職しています。つまり前年度はまだ学生、しかも国試の関係でバイトもろくにしていなかったため収入ほぼゼロ。

ねず実が住んでいる自治体での国保の保険料を計算するとなんと月約1,200円・・・

 

健保:30,000円

国保:1,200円

結果こんな大きな差がつきました・・・

年金や住民税の支払いでどうせ市役所行くんだから、国保についても面倒くさがらずちゃんと金額など調べればよかったです。

 

今回すごく実感した言葉は「無知は罪」。

あんなに小さいころから親に言い聞かされてきたのに今回「無知は罪」を地で行きました。

ごめんよパパン、ママンこんなネズミ並みの脳に育ってしまって・・・

 

こんな失敗する人あまりいないとは思いますが、誰かの参考になれば幸いです。